日本建築の日照の計画

日常の生活に、空気や水と同じように大切なものが、日照です。
ともすると人工の光で事足りると考えてしまいますが、太陽の光は考えている以上に、生活には大切なものです。

四季の太陽

ご存知のように、太陽は季節により日の出・日の入りの方角や、高度・角度が異なります。方角は冬至と夏至では約60度の差がありますし、角度は北緯35度(京都)では冬至は32度、夏至で78度となります。
ですから、建物もその太陽の高度や角度を考え、庇の出や配置を考えなければなりません。





庇と日照の関係

冬の日照や、夏の日影を考慮して、建物の屋根や庇を計画すると屋根や庇の出は下記のようにするのが、望ましい。



庭の計画

建物への日照の影響を左右するのは、屋根や庇だけではありません。庭木も重要な役割を果たしています。
軒先近くに植えた落葉樹は夏の暑さを防ぎますし、近くの低木は夏の放射熱を防ぎ、冬の太陽光線を妨げません。
住まいの計画をお考えの際は、建物だけではなく、庭の植栽にも気を使ってください。