A History of Architecture

西洋の歴史

古代 / 中世 / 近世


メソポタミア文明の頃(前4500〜4200)の建物で、粘土や土壁で作られている。庭に開く部屋や台所、倉庫からできており、壁には補強のための控壁がある。現代にも通用しそうな合理的な配置。屋根の下地は木造と考えられる。

ウルの第三王朝時代のジグラット(前2044〜2027)ウルはメソポタミア最南部にあった古代シュメールの都市遺跡で、ウルのジッグラト(基壇状聖塔)はウル第3王朝のときに建造されたもので、もっとも保存状態がよいことで有名である。高さが約20mあり、基壇上にナンナをまつったといわれる。
カルナックアメン大神殿の第一塔門カルナックは、前2134年にはじまる古代エジプト第11王朝の時代。守護神アメンをまつった最大でもっとも重要なのがアメン大神殿である。アメン大神殿のもっともすばらしい建築物は多柱式の広間である。高さ21mもある122本の柱が9列にならんで、その天井をささえている。レリーフや碑銘が壁をうめつくし、敷地内には、オベリスク、像、塔門がある。
ギリシャ文明・アテネのアクロポリスアテネの黄金時代に造られたギリシャ建築を代表する傑作。中心となるパルテノン神殿は、錯覚を考慮した細かな修正が加えられており、機械的な直線はないと言われている。
ローマ建築・コロセウム(78〜82)ローマ建築の特徴は半円形のアーチ。ローマ建築はギリシャ様式を良く用いたが、装飾過剰になる事も多くあまりデザイン的に良くなったとはいえない。しかし、水道、道路、要塞などには才能を発揮した。コロセウムは長径188m短径156mで、主体構造はコンクリートと煉瓦を使用している。外装にはトラバーチンや大理石を使用し、柱には半円柱のドリス式、イオニア式、コリント式の3つのオーダーが用いられている。
ビザンチン様式・アヤ ソフィア寺院(537)ドームの直径は31m、高さ55mである。この方形の建物にドームを載せる事は、ビザンチン様式になり始めて可能になった。セントピータース寺院、シャルトル大聖堂と並び、キリスト教美術の三大傑作の一つ。

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